9月27日 手術当日/前編
午前6時過ぎ。
看護師さんに起こされる。まだ明るくなり切っていない青白い空が目に映る。
指示された処置室に行くと、
「じゃぁベッドに横になって向こう側に身体を傾けて下さいね〜」
と意識的に明るい口調で声をかけてくれている。

そう、これから浣腸を入れるのだ(照)。

昨日飲んだ下剤でかなり出ているのだが、全てを出し切るために浣腸を入れるのだそうだ。
ちょっとした興味で振り返ると、看護師さんの手には長さ15cmはあろうかと思われるブツがっ!
「えぇ!そんなのが入るんですかっ?」
とちょっと大袈裟に驚いてみせると、看護師さんたらからかうように笑いながら、
「大丈夫、案外入っちゃうもんですよ〜」と(笑)。
「出来れば3分、無理でも1分は我慢して下さいね。そこのトイレを使って下さいね。」
そう言われるまで、処置室内にトイレがあるとは知らずに不安だったワタシ。
すぐそこにトイレがあるなら漏らしはしないだろう、とタカをくくっていた。
1分我慢するのがやっと(苦笑)。すぐさまトイレに入り、速攻で全てを出しきった(照)。

午前8時過ぎ。
ワタシ達の部屋に医師達がぞろぞろと入ってきてビックリ+緊張。たちまち室内は立食パーティが開かれているように賑やかになった。そうか、これが「財前教授の大回診>白い巨塔」ならぬ、朝の回診ってことだろう。9時の外来が始まる前に回診、それに間に合うように出勤するには何時に家を出て来るのだろうか?などと余計なことを一瞬のうちに思い、医者って大変だなぁと同情に似た気持ちになった。
婦人科の医局長らしき先生が若手の医師に「間違いないかね?」ってな言葉をかけている。
「はい。間違いないです。」そう言ってワタシの顔を見据えた男性、主治医のKK先生だった。確かKK先生の外来は木曜と金曜だ。今日は月曜だから外来はないんだね。手術とか検査とか研究とかをする日なのだろう。
今日はワタシの為にありがとう。よろしくお願いします。


f0122159_238579.jpg「お待たせしました。手術室に向かいましょう」
と看護師さんに声を掛けられたのは、予定していた時間を1時間以上過ぎた11時半頃だった。この日の手術は、向かいのベッドのAさんが朝イチでワタシは2番目。予定していた時間をとおに過ぎたということは、Aさんの手術が長引いたということだ。やはり全摘になったのだろうか。。。

病室からベッドのまま看護師さん達に引かれて手術室へと向かう。途中まではオットが付き添っていたが、後は待機しているよう指示を受けていた。
じゃあ行ってくるね。

手術室って広いんだな〜!とっても非現実的な空間だ。なんだか宇宙船の中に居るみたいだ!
思っていたよりも大勢の人達が待機している。こんなに沢山の人達に囲まれて全裸になるのかぁ。
韓国で全身アカスリはしてきたけど、もっと身体を絞っておくべきだったなぁ〜と、今さら遅すぎる後悔を思い切りした。


「では、ご自分でベッドを移動して下さい」
そう声を掛けられ、病室のベッドから手術台へと移動した。
手術経験者から「手術台が如何に狭いか」を聞かされていたのだが、想定内だったので安心した。
ただ誰も説明してくれなかったこともあった。手術台の上で両手をがっちり固定されるのだ。
固定された右手の先を、誰かがこちょこちょとイジっている。何故かオットだと思い払いのけると、またこちょこちょと。目を開けるとKK先生。
「pugslifeさん、よろしくね」と言った目が、ワタシの緊張をほぐすようにと笑っていた。
でも先生が気遣ってくれるほど、不思議とワタシは緊張してはいなかった。むしろ楽しかった。
この場が楽しくて楽しくて、顔はたぶんニヤケて緩んでいたと思う。

「眠くなるお薬を入れてゆきますね〜」と麻酔医の声に頷いて応えた直後、真っ暗で深い谷底に一瞬で落ちた。
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by pugslife | 2010-10-17 22:31 | たぶん日記
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