フィレンツェ ホテル・パリスで迎える初めての朝。 今回の旅行では、オットの職場の福利厚生が適用されるホテルのみを渡り歩いた。 そのおかげでホテル・パリスは、1泊一人1600円(笑)という破格値です。 いちおう3★ですが、やはり★の数は立地で稼いでいる様子。 主な観光スポットへ出掛けるには最高の立地ですが、部屋の設備や備品についてはユースホステルより良いくらい、ってな感じです。 朝食です。朝から「おやつ」のようなメニューですね(笑)。 他にチーズやハムが数種類、飲み物も何種類かあり、ほぼ全種類制覇しました(笑)。 この朝食ダイニングで、一人旅している日本人女性を何人か見かけました。元気です、日本の女子! レンタカーを精算し、いざ観光へ! おそらく何十年、何百年年前から変わっていなであろうフィレンツェの街並は、ただ歩くだけでも胸が躍ります。 ホテルから5分程度、この辺りは銀座を彷彿させるような店やデパートが並んでいます。 今日最初の観光スポットはドゥオーモですが、ホテルからドゥオーモはやはり歩いて5分とかからない場所。 せっかくなので回り道し、フィレンツェの繁華街を歩いてみました。 鮮やかなバスが目に楽しい。 目抜き通りから一歩入ると、縦横無尽に裏道が延びています。こうした裏道はどこもかしこも一通。 大きな広場に出て来ました。おそらくここがレプップリカ広場でしょうか? メリーゴーランド♪そういや、ワタシが過去に旅した欧州諸国で、こうした移動メリーゴーランドを見かけるのは初めてのような気がする。 VIVA ITALIA! さぁ、今日の最初の観光スポット、ドゥオーモへ向かいましょう。 見えて来ました〜〜。 写真の真ん真ん中に見えるのが「洗礼堂」、その奥に「ドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)」、そして。。。 右端の高い建物が「ジョットの鐘楼」です。 写真だとあまり奥行きを感じませんが、もの凄い存在感です。ぐるりと外周を廻ってみましょう。 これまで観てきたどの聖堂とも異なり、白・グリーン・オレンジ色の大理石が織りなす威風堂々とした存在感は「圧巻」の一言です。 さすがに「ルネッサンスの花」と謳われるだけあって、真冬の光の中でも独特の色彩を放っていました。春から初夏の光の中で観たら、そりゃもう相当に素晴らしいでしょうね。 ドゥオーモ前にある八角形の洗礼堂は、ダンテが洗礼を受けたことでも有名です。 南・北・東側の3カ所に扉が設けられいますが、ミケランジェロに「天国の扉」と絶賛されたのは東側のこの扉。ブロンズ製とのことですが、人々の手にふれ金色に輝いています。 それにしても大きい!前を歩く「人間」と比べると、その大きさが想像できますかね? 約3万人が一堂に会することが出来るようにと設計されたそうです。 聖堂の特徴でもあるレンガ色のクーポラの内側には、ヴァザーリと弟子達による「最後の審判」が描かれています。 野外学習でしょうか? 場所を変えて、この日は何度もこの団体さんを見かけました。 高さ85m、414段の階段を上って、ジョットの鐘楼(右端)の天辺からフィレンツェの街並を眺めてみましょう。 こんな感じの石段を414段。。。見た目以上にハードです。 石一つ一つの段差が大きいことと、石であるためにクッション性がなく、衝撃がそのまま足腰に響きます。 途中何度か休憩出来る「踊り場」みたいな一角があるので、無理せず自分のペースで上ってください。 階段の途中にある小窓から。けっこう上まで上って来ました♪ この鐘がある踊り場まで来たら、天辺はもうすぐです。 それにしても足腰にくる〜〜〜っ!!太ももは既に壊れています(笑)。 キターーーーーっ!鐘楼からの眺めです。ここまで来ると、足腰の疲れが一気に吹き飛びます! フィレンツェは、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂/ヴェッキオ宮/ウフィツィ美術館/ ピッティ宮殿。。。等を含むこの歴史地区全体が「世界遺産」に登録されています。 遠くにヴェッキオ宮(中央左寄り)が見えますね。 素晴らしい眺めに、ただただ感動。。。 向かいの聖堂のテラスにも人影が。 あのテラスは、映画「冷静と情熱の間」の中で、印象的なシーンで登場していますね。 鐘楼からの全ての方角からの風景を写真に収め、ふと見やると、オットの姿がない。 あれ?どこへ行ったんだろう。。。? うわっ! 石の上で仰向けになっているではないかっ! 大丈夫?と声をかけると、見た事もないくらいに顔が青ざめている。 どうやら酸欠&貧血のようだ。 額に冷や汗が浮かび、とても寒くて気分が悪いと言っている。オットとは6年ほどの付きあいだが、こんな青ざめた顔色のオットを今まで見た事がない。 昨日の運転で、相当に心身消耗したのだろう。。。 考えてみれば、12時間も飛行機に乗ることも、オットには久しぶり(もしかして初めてだったか?)のことだったのだ。 普段とはまったく違う行いが、身に堪える年齢にさしかかった。とも言える(笑)。 ようは、本人の感覚以上に、実年齢はイっているのだろう(笑)。 こんな時は甲斐甲斐しく側に居てあげた方がいいのか、放っておいたほうがいいのか。 昔から超貧血気味で度々ぶっ倒れるワタシは、 「看病されるより放っといて欲しいタイプ」。 ここはオットの回復を待って、放っとくことにした。しかし石の上だと冷えそうだな。。。 オットの回復を待ち、聖堂に入りました。既に観光客で賑わっています。 あ。見えてきました。。。これこれ。 「最後の審判」は、ミケランジェロによる「ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂」が有名ですが、このヴァザーリによる最後の審判も素晴らしいです。 クーポラ近くまで階段を上って行くことも出来ますが、ワタシもオットもさきほどの鐘楼で足腰が壊れているため、階下から見学するのみにしました。 しばし聖堂内を見学した後、次に目指したのは。。。 サンタ・マリア・ノヴェッラ教会を経て、サンタ・マリア・ネヴェッラ薬局へ。 フィレンツェを語る上では欠かせない「メディチ家」御用達の薬局であり、欧州最古の薬局でもあるそうです。 映画「ハンニバル」で、レクター博士が香水を求めるシーンが撮影されたことで有名。 外観はこじんまりとしており、ともすると見落としそう。 この扉を開けて中に入ると。。。。 あれ?店らしき感じがまったくしません。 そうです、この先の奥に店舗があり、およそ店舗らしくない造りになっています。 商品は最低限が陳列されているだけで、欲しいものはカウンターで問い合わせて出して頂く。。。といった感じ。このカウンター付近が、映画ハンニバルで登場しましたね♪ 日本人観光客に人気の店なので、日本語の商品メニューがありますよ。 ワタシもここで石鹸を買い求めましたが、石鹸ごときにもの凄い金額が。。。びっくり。 ちなみに、この店は日本にも進出(青山と京都)しています。興味のある方は試してみるといいかも。 ホテルに戻って、いったん荷物を降ろしました。 そうそう、部屋の中はこんな感じです。 窓枠は見事に壊れ、ちょっと物騒な感じ。ベッドは寝返りをうつ度にギシギシと音を立て、水洗トイレはタンクに水がたまるまで時間がかかり、しかも水が溜まるまでの音がウルサイ! シャワーカーテンからは湿気臭い匂いがしましたし、便器と浴槽が近いため、シャワーを浴びるのもなんだか気を遣う。。。 この写真を見ただけで当時の疲労が思い出され、もう二度とここに泊まりたくはないと思いますが、破格値で泊まらせてもらっているので、条件の悪い部屋を宛てがわれたのかもしれません。 荷物を降ろし、再び街へ。 フィレンツェでは、こうしたストール(屋台)をたくさん見かけました。イヤゲもの満載! メディチ家のコジモ1世が造らせた一角。柱廊が続くこの界隈には、革製品を扱う店が集中。 この一角も映画ハンニバルで登場。真ん中に見えるイノシシ(口から水が流れ出ている)で、パッツィ刑事が血を洗い流すシーンが撮影されました。 そのイノシシくん。鼻を撫でると願いが叶うとかなんとか。ワタシも鼻を撫で、いつかまたフィレンツェに来れるよう願掛けしました。 イヤゲ物かと思いきや、普段使いに重宝しそうな革製品がたっくさん。カバンや財布だけでなく、ブックカバーとか筆入れとか、イタリアならではの色使いが素敵でした。 じっくり見たかったな〜〜〜。 シニョリーア広場に出て来ました。正面に見えるのは「ヴェッキオ宮」です。 天井のない美術館とはまさにこのこと。 こういった感覚の中で生まれ育った人達に、東京の近代的な街並はどう映るのだろう。。。 ヴェッキオ宮。 あの窓から、レクター博士はパッツィ刑事を突き落としたような?気がする。。。(笑)。 いや、フィレンツェ旅行が決まってから、再度「ハンニバル」を観ましてね。何を観ても「ハンニバル」と繋がってしまうワタシなんですよ。 街一番のイケメンと言われる「ダビデ」くん。こちらはレプリカ。 よくよく観察してみると、何かを運ぶための袋を背負っています。だったらそれ以前に腰巻きでも巻いてくれりゃーいいのに。 ミケランジェロによる本物は、明日、アカデミア美術館で接見する予定(笑)。 シニョリーア広場の一角、ランツィのロッジア。1382年に建築されたそうだから、もう何百年もこの場所は変わっていないということですよねー。 ここから次の観光スポット「ウフィッツィ美術館」は、すぐそこです。 やって来ました「ウフィッツィ美術館」。メディチ家の財力を結集したルネッサンス美術の全てがここに集中しています。 この建物は、かつてメディチ家の事務局であり、フィレンツェ公国の行政局(uffici=office)が置かれていたので、この名が付いたのだそうです。 ワタシが予約を入れた時間まで、周囲を散策して過ごします。 この建物を抜けると。。。 キターーーーッ!!ジローナ、ジローナーーーーーッ!! 。。。ではなく、アルノ川に出ます。 昨年訪れたバルセロナ近郊の街、ジローナにそっくりなんです!! とまぁ、それはともかく。 対岸に見えるあの辺りは、英国映画「眺めの良い部屋」が撮影されたことで私的に有名(他の人にはどうでもいことだろうが(笑))。大好きな映画なんですよ、ホントに。 アルノ川にかかる「ヴェッキオ橋」。あの橋を目指しましょう! 橋の上はこんな造りです。 13世紀にはなめし革屋や肉屋が並び、異臭を放っていたとか。宮殿近くに臭い市場があるのを嫌ったフェルナンド1世の命により市場は撤去され、宮殿周辺にふさわしい宝石・宝飾・貴金属を扱う店を並べたのだとか。 橋の両側は、こうした貴金属店がずらりと並び、観光のメッカとなっています。 橋の上からのアルノ川。もっと広角だといいのにな。。。(レンズが)。 橋のほぼ中央。 ピッティ宮とベッキオ宮を結ぶ為に建設されたのですね。 やっぱジローナにクリソツだ。あ、やばい。死語を使った。 何度見ても、どっから見ても、この川沿いはジローナにそっくり。 川沿いって、得てしてこんな感じなのでしょうか? ピッティ宮を経て、裏道を歩きました。夜になってから開店するのだろうトラットリアとか、素敵なレストランがこの界隈に何件もありました。 話はまったく変わりますが、ワタシにとってイタリアといえば「母を訪ねて三千里」のマルコであり、マルコの生地ジェノヴァであり、マルコ家の日常食「具無しの素パスタ」です。 いや。まったくの余談で、この旅行記になんの関連性も意味もないです(笑)。 この建物は何でしょうか? 壁一面に描かれた「何か」。あまり人の息づかいを感じませんでしたが。。。? ウフィッツィ美術館の目玉は、なんといってもボッティチェリによる「ビーナスの誕生」と「プリマヴェーラ」です。 「ビーナスの誕生」は、かつてAdobeイラストレーターの起動画面であり、ワタシが日に何度も、何年も見続けたあの「絵」ですね(笑)。本物は素晴らしかったです。 また、ダヴィンチの「受胎告知」、ミケランジェロの「聖家族」、ラファエロの「ヒワの聖母」、カラバッジオの「バッカス」など、美術の教科書に載っている作品が、ここではハシゴして観る事が出来ます。圧巻、メディチ家の財力。 広い美術館ではありますが、ルーブルとか大英に比べれば、かなり小規模ともいえますし、主だった作品は小2時間程度で廻れます。 美術館を訪れた際のお楽しみ、ミュージアム・ショップへも欠かさずに。 ワタシはここで、ビーナスとダビデの「着せ替えマグネット(超イヤゲ)」を購入。 イヤゲのセンスが分かる友人達へのお土産にするんだー。 美術館内部は撮影禁止ですが、とあるこの一角から外への撮影は許可されているんですよっ! ウフィッツィから眺めるヴェッキオ橋。。。やや俯瞰で眺めたほうが、この橋界隈の美しさが映えますね。ヴェッキオ橋含むこの界隈も世界遺産です。 ウフィッツィ美術館で作品全集を買ったため、荷物を降ろすため再びホテルへ戻ります。 途中見かけた大道芸の方。カメラを向けると面白い顔をしてくれました。 美味しそうなのか、不味いのか。 考えるまでもなく、相当に不味いと思う(笑)。でもカラフルなお菓子は目に楽しい! いったんホテルに帰って荷物を降ろしたところ、ベッドに寝そべっていたオットが、そのまま寝入ってしまった。時刻はまだ18時前だっただろうか。 忘れかけてたけど、今朝ぶっ倒れたことだし(笑)、まだ不調を引きずっているのだろう。 部屋にオットを残し、ワタシ一人で再び夜の街へと繰り出すことにした。 ずらりと並ぶバイク達。 フィレンツェではバイク乗りが本当に多い!ホンダがイチバン人気だったかな? 久しぶりに見た「レコード店」の店先に、クラフトワークを発見。確か18ユーロくらいだったかな?なんで買わなかったのだろう?めちゃくちゃ悔やまれる。 昼間とは違った姿を見せてくれた「ドゥオーモ」。 ライトアップはあくまでも抑え気味で、それがより一層ドゥオーモを壮厳なものに見せていました。 レプップリカ広場のメリーゴーランド、やっぱり昼間よりも夜のこの姿のほうが素敵です。 夜の街を一人で小2時間ほど散策したら、なんだか背中の疲れが取れたみたい(笑)。 夫婦旅行とはいえ、一人歩き(一人の時間)も大切だな。
by pugslife
| 2010-02-21 19:43
| 2010年 イタリア
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