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言いたい放題映画レビュー*スライディング・ドア
特殊技術が横行している時代に、平凡な恋物語をアナログの工夫で魅せる作品に出合えたのは、映画ファンとしては嬉しい限りですね!

原 題 sliding doors (98年/英)
監 督 脚本ピーター・ハウィット
編 集 ジョン・スミス
音 楽 デイヴィッド・ヒルシュフェルダー
出 演グウィネス・パルトロウ ジョン・ハンナ ジョン・リンチ ジーン・トリプルホーン ザラ・ターナー

もしもあの時あぁだったら…。
誰もが一度は思ったことがあるはず。もしもあの時あぁだったら、あるいは、もしもあの時こうしていたなら…って。
この映画の「もしも…」は、ある地下鉄に乗れた場合と乗れなかった場合。自分の意思で選んだ選択肢のその先ではなく、閉まりかけた地下鉄のドアの、その先の行方だ。

ホントはね、もしもあの時…という後退的な発想って好きじゃないっ!
好きじゃないのだが、閉まりかけたドアのその先はシュミレーションのごとく展開してゆくので、発想云々はもはや関係なし。そういったことを(発想云々)を考えはじめる前にAパターン・Bパターンが同時進行し始めてゆくので、観ている側は「なに?なに?」って見入ってしまうハメになる(笑)。
両パターンが同時進行、交錯していくが、作り手の工夫が凝らされているので、混乱することなく観客が観分け出来るのがいいよね。

観客はいつの間にやら制作側の思惑通りに、傷つきならも頑張っているヘレンを応援し、ダメ男に振り回されるヘレンに同情する流れになっているようだ。
そして、なにがどうあれ、出会うべく人には出会うんだよ、と暗示させてくれるラストも爽やか。
特殊技術が横行している時代に、平凡な恋物語をアナログの工夫で魅せる作品に出合えたのは、映画ファンとしては嬉しい限りですね!

また、この映画はロンドン好きにはたまらなく、おしゃれさんの眼にも面白い作品。
ヘレンが乗る地下鉄はEmbankment駅だし、曾祖父が建設に携ったというアルバート橋(Albert Bridge)やその周辺、病院はChelsea & Westminster Hospital、ボートレースはHammersmith Bridge周辺等。保守的なヘレンにはカルバン・クライン、我の強いリディアにはダナ・キャランという衣装の使い分けも面白い。二人とも仕立ての良い衣装をさりげなく身に着けているのがよく分かる。

主演のグウィネス・パルトロウが「タイタニック」のオファーを蹴ってこの映画に出演したのは有名な話。
二人のヘレンを見比べていて感じたけど、彼女はショート・ヘアがすごく似合う!「恋に落ちたシェイクスピア」でも、青年に扮していた彼女がなんとも可愛らしかったなぁ。

誠実な男性ジェイムスに扮するジョン・ハンナは、「フォー・ウェディング(94年)」でゲイのカップルを演じていたのが印象的だ。映画よりもドラマでの活躍が有名な役者で、英国のお茶の間での知名度は高い。私的には「検屍医マッカラム」が大好きで、本作でヘレンの親友を演じたザラ・ターナーが「検屍医マッカラム」では主役のジョン・ハンナの良き同僚としてシリーズ全編に渡り出演している。
ミステリーチャンネルで放送されることもあるので、興味のある方はチェック。

by pugslife | 2007-03-07 20:36 | Trackback | Comments(0)
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